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"Noel"は私の書いた小説です。
まだまだ未熟ですが、少しでもお楽しみ頂ければ幸いです。

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Noel

Posted 1月 20th, 2012 by admin

ハロウィンが過ぎた次の朝から、街は瞬く間にクリスマスカラーへと彩られる。
イベントが訪れるサイクルは経験上わかっているはずなのに、季節が突然移り変わったみたいに感じて、毎年その変化に少しとまどってしまう自分がいた。
サンタが家に来なくなって、はや数十年。
枕もとに靴下を置いて眠った夜は、遠い過去だ。
その間に、私にとってクリスマスとは、「なにやら、よくわからない年末行事」という印象が強まっていった。
明るく気のいい友人達のように、この時期に恋人がいないことに一喜一憂することもなく。
三角帽子にヒゲ眼鏡をつけても、心からはしゃぐこともできず。
サンタを信じる子どもだけでなく、大人も浮き足立っている……そんな年に一度のイベントに馴染めず、いつもぽかんと浮いてしまう私だった。
それでも毎年、クリスマスの日はいつもより少しだけ豪華な夕食を家族で囲み、小さなショートケーキを食べる。
わざわざホールで買ったりはしない。だって四人家族だと、ケーキが次の日まで余ってしまうし。
みんな味の好みもバラバラだ。だったら、妥協して定番のケーキを食べるんじゃなくて、自分が好きなケーキを選びたい。
だからうちの家族は、みんなでそれぞれ好きなケーキを選び、もぐもぐ無言で食べることにしている。
私が今年選んだのは、甘さ控えめで口あたりのなめらかなザッハトルテだった。
家族はなんとなくリビングに集い、それぞれの時間を過ごしている。
ママは、今日のスポーツクラブでの成果をパパに話しながら。
パパは視線を週刊誌に落としつつ、ママの話に気のない相槌をうっている。